オランダって、どんな国 ?【生活編】

オランダ

オランダって、どんな国?

オランダに暮らすために、知っておいた方がいいことについて見ていきましょう

オランダ人

  • オランダ人は背が高いです。オランダ人の男性の平均身長は184センチ、女性の平均身長は171センチと言われています。国民の平均身長が世界一高い国として知られていますが、最近は少しずつ低くなりつつあるようです。
  • オランダ人は倹約家としても有名です。オランダ人の性格や国民性としてよく言われるのが「ケチ」という特徴ですが、ただ、単なるケチではなく「無駄な出費を抑えて、使う所は惜しまない」というお金の使い方をしているようです。特に募金や休暇に使うお金は日本人より多いようです。
  • オランダの英語力の圧倒的な高さには歴史的、言語的、教育的な要因があるようです。 公用語はオランダ語であるにも関わらず、国民の94%がバイリンガル、またはマルチリンガル。非英語圏の国では、世界一の英語力だといわれています。
  • オランダ人は、歩くのが早いです。関西人の私がまあまあのスピードで歩いていても、普通に抜かされます。若い人だから早いとかではなくて、私よりもかなり高齢と思われる人にも抜かされます。それでいて、急いでいるようには見えず、普通に歩いているので驚きです。
  • オランダ人は、話し好きです。電車やバスの中でも普通に大きい声で喋っていたり、電話していたりします。オランダに来た当初は、電車やバスの中で電話している(しかもビデオ通話)とびっくりしましたが、今では普通の日常風景になりました。それもあってか、特にバスなどに乗る時や降りる時に、ほとんどの人が運転手さんに挨拶します。また、普通に家の近所を歩いていてもすれ違う時に挨拶されます。時には、スーパーで買い物をしている時に全く知らない人から「今の季節、これ(ホワイトアスパラ)が美味しいのよ!」と突然話しかけられたことがあります。

オランダのスーパー

  • オランダにはAH(アルバートハイン)やJumbo(ユンボ)、Lidl(リドル)、Aldi(アルディ)、Ekoplaza(エコプラザ)をはじめ、色々なスーパーがあります。一方で、コンビニはありません。
  • また、東方行(Amazing Oriental)というアジア系の食材をたくさん取り扱うスーパーもあります。和食だけでなく、中華、韓国の食材や調味料、麺類、冷凍食品も取り扱っています。
  • スーパーの特徴としては、日本に比べて「半製品」をたくさん置いている印象があります。例えば野菜で言うともちろん日本と同じく、キャベツ、ブロッコリー、にんじんなどををそのままの形で売っているコーナーもありますが、色々な野菜を刻んで250g、500gなど各種サイズでパッケージした詰め合わせが売っています。
  • お肉なども、下味を付けたものや衣が付けてあって焼いたり、揚げたりするだけで食べられるものも沢山の種類が売っています。また作りたい料理に合わせて必要な材料をセットにした商品なども沢山売っていますので、料理時間の短縮、無駄の削減には最適かもしれません。

公共交通機関

  • オランダでは、近距離であればバスやトラム、遠距離であればNSという日本のJRのような鉄道網が充実しています。
  • バス、トラムの料金は安め(日本よりは高いです)ですが、NSの料金は高いと感じます。ただ、サブスクなどもあるので利用することで利用料金を節約することはできます。
  • バス、トラム、NSを利用するには、ov-chipkaartと呼ばれる日本のSuicaのようなカードを利用することが一般的です。ov-chipkaartには、青い「匿名カード」と黄色い「個人カード」の2種類があります。「匿名カード」は、駅などで誰でも買えるので旅行者やオランダに来たばかりの人に適しています。使い方は、駅などの券売機等の機械で事前にチャージをして利用します。ただチャージする時の注意点としては、小銭化クレカでしかチャージできないことです。
  • 一方、「個人カード」は、オランダでの住所と銀行口座がないと作れません。ov-chipkaartのホームページで住所、電話番号、銀行口座などの個人情報を入力し、写真をアップロードして作成依頼をします。1週間くらいで自宅の住所に届くので、駅の券売機などで有効化してから利用します。
  • 「個人カード」は、「匿名カード」と同じく、事前にチャージして利用することも選択できますが、登録した銀行口座からの引落しで利用することもできます。チャージ方法も、自分で設定した一定金額を下回ったら自動的にチャージするオートチャージなども利用できます。また、サブスクを利用することで、オフタイムや土日にNSに4割引きで乗車したりもできます。

住居について

  • オランダで生活するには、住む場所が必要となります。そのために住む家を探すことになりますが、これが結構厄介だったりします。そもそも賃貸住宅の対象となる物件が不足しており、外国人である私たちに積極的に家を貸してくれるオーナーは少ないです。オランダで既に仕事をしていて安定した収入がある、資産を銀行口座に置いている場合は、まだ比較的見つかる可能性は高くなりますが、そうでない場合はハードルが高いです。
  • 日本である程度の資産(銀行預金)があることを証明したり、オランダでの収入がなくても日本でこれくらいの収入が継続的にあるなどを説明する必要があったりします。また、日本では考えられませんが、オーナー宛に自己紹介のレターを作成したりする場合があります。
  • オーナー側からすると、どこの誰だかわからない、資産を持っているのかどうかわからない、そしてちゃんと家賃を払ってくれるのか、そんな心配を少しでもしなくていい人に貸したい、そんな意思の表れだと思います。
  • オランダの家には、家ごとに「住居登録」できる人数というものが決まっています。家の広さや部屋数などで、この家には何人までとなっています。この「住居登録」ができないと、ビザの取得や銀行口座の開設など全てのことに影響します。市役所などで「住居登録」するには、オーナーと連名でサインをした賃貸借契約書が必要となります。意外ですが、オランダではこの契約書がないと何もできません。

銀行口座

  • オランダで生活を始めるには銀行口座が必要となります。銀行口座を開設するにはBSN番号という日本のマイナンバーに該当するものが必要となります。このBSN番号を取得するためには、上記の住居登録が必要です。市役所で住居登録をして初めてBSN番号が付与されるので、流れとしては住居登録→BSN番号取得→銀行口座の開設となります。
  • ただ、このBSN番号を取得するにはまあまあ時間がかかります。でも、家が決まったら公共料金の引落しや携帯の契約、インターネットの契約等で銀行口座が必要となりますので、BSN番号の取得前に銀行口座を開設したくなります。
  • オランダのメジャーな銀行(ING、ABN-AMRO、Rabobankなど)では、BSN番号がないと口座開設ができません。しかしネット銀行のbunqでは、BSN番号の取得前であっても口座開設を受付してくれます。口座開設後3ヶ月以内にBSN番号を報告する必要がありますが、銀行口座開設を急ぐ場合には、非常に助かります。
  • 特に、オランダで生活を始めてスーパーなどで買い物をする時にはオランダの銀行で開設した口座がないと困ることが多いです。と言うのも、スーパーなどでの支払いは現金で支払うこともできますが、圧倒的に「PIN」で払うことが多いです。この「PIN」と言うのが、日本で言うところのデビットカードになります。銀行口座を開設し、キャッシュカードを作成することでこの「PIN」を手に入れることができます。
  • オランダの銀行口座を開設すると日本では馴染みの少ない「口座管理手数料」と言うものが毎月かかります。手数料金額は、銀行や選択した口座の種類によって違います。私の場合は、毎月2.99ユーロが引かれています。しかし、振込した場合の振込手数料等はかからないので、場合によっては日本より安いかも知れません。(オランダだけでなく、イタリアの銀行に振込した場合も手数料は不要でした)

携帯電話

  • 銀行口座と共に普段の生活に欠かせないのが携帯電話です。オランダもネットでの手続きが増えてるので、携帯でQRコードを提示して電車に乗ったり、美術館に入場したりすることが多いです。
  • 日本で使っていた携帯電話もSIMフリーにしてあれば、オランダで購入したSIMカードと差し替えるだけで利用することができます。オランダに到着したばかりで銀行口座がまだない場合は、「Prepaid(プリペイド)」プランを選択することになります。文字通り、事前に支払いをしてデータ量を選んで購入することになります。プラン、携帯会社にもよりますが、一般的には電話番号もついて来ますので、電話もすることが出来ます。
  • 銀行口座を開設した後で、「SIM Only」のプランに切り替えることが出来ます。電話番号もそのまま継続されるので、便利です。名前は「SIM Only」となっていますが、電話とSMSも付属しており毎月のデータ量を選択して申し込みます。

運転免許証

  • 日本で運転免許証を取得している場合、オランダでEU圏で運転できる免許証に書き換えることが出来ます。また、IDカードとして利用することも出来ますのでEU圏を旅行する場合、パスポートを持ち歩く必要がなくなります。逆にビザを申請した時に交付される滞在許可証は、IDカードとして利用は出来ず、あくまでもオランダ国内での確認書類の位置付けしかありません。
  • 手続きとしては、日本大使館(デン・ハーグ)で、日本の運転免許証の記載事項の抜粋証明書を発行してもらうことから始まります。申請書と運転免許証を提出すると1週間で発行されます。手数料は15.00ユーロ、現金でのみ支払いが可能です。(2024年2月現在)
  • 抜粋証明書と同時並行で、健康証明書をオンラインで申込します。これは、オンライン(myCBR)にて申請、証明書発行が可能です。オンライン申請は、オランダ政府発行のデジタル ID、DigiD アプリを利用して行います。申請料 €39.30 。
  • ログイン後サイトの指示に従い、質問事項(手足が不自由でないか、糖尿病、視覚聴覚、てんかん、発達障害、等々)に答えていきます。全て回答後、申請料の支払いを Internet Banking で行うと、すぐに e-mail で入金確認、健康証明書が用意されたので、MyCBR にログインするようにという通知が来ます。
  • オランダの運転免許証への切り替え手続きは、市役所の窓口を通じて行いますので市役所の訪問日時を予約。当日、日本の運転免許証、抜粋証明書、パスポート用写真1枚(5cm×4.5cm)正面から撮影した写真(カラー)、健康証明書(私はプリントアウトして持参しましたが、提出不要でした)を持って窓口で申込ます。
  • 約1ヶ月くらいで、オランダ運輸局(RDW)から運転免許証を交付する準備が出来たから市役所に行って受け取りができる旨の通知が郵送で来るので、市役所の予約を取ります。手数料は市によって違うようですが、約40ユーロくらい必要となります。
  • 市役所でオランダの運転免許証を受け取った後のタイミングで日本大使館から「日本の運転免許証を預かっているので取りに来て下さい」と言うお知らせがメールで来ますので、大使館に受け取りに行って免許証の書き換え手続きは完了です。
  • 本来は、オランダの運転免許証が発行された時点で日本の運転免許証は破棄されるのですが、過去に日本政府がオランダと交渉して返却されることになったようです。だから、日本に一時帰国した場合などは、日本の運転免許証で運転することが可能です。

健康保険

  • オランダに駐在等で暮らす場合を除いて、健康保険に加入することが義務付けられています。日本でも基本的に全員が健康保険(会社等の健康保険組合や自治体を通じて加入する国民健康保険等)に加入するのと同じイメージです。
  • ただ、日本と違って自分に合った保険会社を選択し加入手続きをする必要があります。多少の値段の差はありますが、大きくは違わないです。年間の自己負担の上限額を決めると、毎月の保険料が決まる仕組みになっています。
  • オランダの基礎健康保険には、標準で385ユーロ(2022年時点)の年間自己負担額が義務付けられています。つまり、この年間自己負担額を超過した場合に健康保険会社から医療費の払い戻しを受けられるという仕組みです。定められている自己負担額に加えて、任意で自己負担額を増やすことも可能です。任意での自己負担額の上限は年間885ユーロとされており、自己負担額を増やす場合、月々の保険料は安くなります。
  • オプションとして、海外での診療を対象とするか、眼鏡やコンタクトの費用も対象とするか、理学的治療を対象とするかなどを選択することが出来ます。
  • ただ、歯科医療については対象ではないので、オプションで追加の申込をする必要があります。保険会社によっては、この歯科医療のオプションを設定していない会社もあるので注意が必要です。
  • 保険会社を選ぶための比較サイトがあるので、そのサイトで自分に合った条件(オプション、自己負担額など)を入力し、いくつか表示された中から選択してネットで申し込むことになります。

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