フレンチオープン観戦記(2024年)

ローランギャロス 旅行

オランダに来て毎週テニスをする生活がスタートしましたが、今年初めてテニスの4大大会(グランドスラム)と言われるうちのフレンチオープンを観戦することにしました。

フレンチオープンとは

フレンチオープンは、パリ郊外(16区)のブローニュの森にあるローラン・ギャロスと呼ばれる会場で毎年5月下旬から6月上旬にかけて開催される大会です。4大大会の中でも、このフレンチオープンだけが唯一クレー(赤土=レンガの粉)コートで開催されます。他の大会のハードコートと違い、球足が遅かったり、ボールの跳ね方が違ったりと普段とは違う技術が必要とされる大会とも言われていて、普段とは違う選手が優勝したりすることもあります。
ローラン・ギャロスは、世界で初めて地中海横断飛行に成功したフランスの英雄的なパイロットの名前に由来しています。主要なコートは3つあり、コート・フィリップ・シャトリエ、コート・スザンヌ・ランラン、コート・シモーヌ・マチューと呼ばれています。メインのコート・フィリップ・シャトリエは収容人数14,929人で、現在は開閉式の屋根も設置されていて決勝トーナメントはこのコートで開催されます。

チケットの入手

フレンチオープン(全仏)を観戦するためには、もちろん観戦チケットを入手する必要があります。入手するには、『Roland-Garros – The official site』という公式ホームページで購入することとなります。例年開催年の1月からフランステニス協会メンバー、2月から車椅子などの方、そして3月に一般のチケットが販売となります。事前に登録して、発売日に備えます。2024年は3月13日(水)の午前10時(パリ時間)が発売の日でした。午前10時に公式サイトにログインすると、本人確認画面が展開してから購入画面に展開。今回初めての購入だったので知らなかったのですが、本当は10時よりも前に本人確認画面には進めたようです。購入画面に進むと「あなたの前に13310人います」との表示。そう、受付順に処理されるので、1万人以上の処理が終わらないと購入できません。結局、約1時間近く待ってやっと購入画面に移動し、購入したい日、コート、Day ゲームか Night ゲームかの選択、コートのエリア・座席選択を行い、決済画面に。決済が終わるとすぐにメールで「購入できたよ」てお知らせがありました。
今回は、6月2日(日)のDayゲーム、それから追加で6月1日(土)の Night ゲームのチケットを購入。場所はカテゴリー1でコート横のボックス席の上のエリアで、価格は Night チケットが150ユーロ、Dayチケットが165ユーロでした。Night チケットはメインのフィリップ・シャトリエ、Day チケットはスザンヌ・ランラン。Day チケットは、無料でアップグレードチケットが追加できてその内容は「空席があれば、フィリップ・シャトリエに入場して席に座れる」というものでした。なお、カテゴリー1以外にももちろんお安い席は用意されています。しかし、今回初めての訪問でよくわからないままのチケット購入でしたが、結果としては正解だったと思います。前の方で、ボックス席のすぐ後ろに空いている席があれば座って観戦することができ、間近でトップ選手の試合を観戦できたのですから。

パリまでの移動について

今回アムステルダムからパリまでの移動には『ユーロスター(Eurostar)』を利用しました。以前はタリス(Thalys)と呼ばれていた特急列車です。ロンドンまで延伸されることによって統合し2023年10月よりEurostarに統一されました。アムステルダムからパリ北駅までは、約3時間半の旅となります。オランダを出た後、ベルギーを通り抜けパリまでの乗車。実際には、予定よりも遅れてパリ北駅への到着となりました。パリ北駅の近くにはモンマルトルの丘があり、観光がてら歩いてサクレ・クール寺院を訪問することに。パリ北駅からモンマルトルの丘までの道には、何故だかタキシードやパーティードレスなどを売るお店が軒を連ねています。大人用のスーツだけでなく、/子供用の並んでいます。理由は分かりませんが、モンマルトルの丘の先には、『クレイジー・ホース』などのキャバレーがあることと関係があるのかも知れません。以前に前までは来たものの中には入った記憶がなく、今回は中にも入ってみました。中の見学は無料ですが、入場のための列が出来ていてしばらく並んでから入場しました。中の装飾、ステンドグラスは一見の価値がありますので近くまで来た際は中の見学もされることをおすすめします。

ローラン・ギャロス

パリオープンの Night チケットで観戦できる試合は、通常夕方スタートの1試合だけですが当日は日中雨が降っていたこともあり、外のグラウンドコートで開催予定であった試合の一部が屋根のあるコートに場所を移して実施されていました。その為、本来の Night チケットで見れる前の試合がまだ終了せずコートに入場した時には、まだ前の試合の真っ最中でした。その試合は A.Zverev 対 T.Griekspoor の対戦で最終セットまでもつれ込む4時間14分の熱戦でした。この試合を第3セットから観戦することが出来ました。この試合が終わったのが既に午後10時を過ぎており、それからコートの整備、選手の入場、アップがあり、Night ゲームが始まったのが午後10時40分を過ぎたくらいの時間でした。対戦は N.Djokovic と L.Musetti でジョコビッチが優勢かと思ったら、1セット目は取ったものの2セット目、3セット目を取られ、何とか4セット目を取って最終セットにもつれ込む熱戦。4セット目までは、本当にハラハラドキドキする試合展開でした。5セット目は、ジョコビッチが王者の貫禄で捻じ伏せた感のある一方的な試合運びで終了。試合が終わったのは何と午前3時5分、試合時間4時間29分という激闘でした。その後の勝利者インタビューなどもしっかりと見てからホテルへと帰りました。
ホテルに帰るにも、もちろん電車もバスもない時間帯なので、今度は観客の間でのタクシー争奪の激戦が繰り広げられたのは言うまでもありません。

おまけ

今回、 Night チケットで見れる試合のスタート時間は20時30分以降となっていたので、観戦する前に夜ご飯を食べてから行くことに。ホテル近くのレストランでも良かったのですが、営業開始時間が19時のお店が多くてローランギャロス近くのお店を探して行くことにしました。徒歩5分くらいのところに評価の高いレストランを発見し、行ってみたら「フレンチオープンがあって、既に予約でいっぱい」と断られてしまいました。仕方なくお店の前の道路で次のお店を探していたら、「18時30分からだけど、席を作るよ」とオーナーがわざわざ呼びに来てくれました。ありがたや。お言葉に甘えて、席を準備してもらいオーダーをするとシェフが席まで来て挨拶してくれました。あとで聞くと、オーナーはご主人、シェフは奥様、ホール担当は息子さんという家族経営のお店。そこに数名のアルバイトを加えて営業しているレストランでした。評判通り、料理も美味しく、サービスも満点のお店でした。
お店の名前は、『 Le Tilleul 』https://letilleul.eatbu.com/?lang=en です。

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